自信の無さはあらゆることに影響する。正しいかどうか、みんなの反応はどうなのかばかりが気になって、自分の意見を言うことができない。誰かと面と向かう時、どう思われるかばかりが気になり落ち着かない。自分は自分のままでいいという気持ちになれない。中には妙にプライドが高くなる人もいる。自信がないから身構えていて、自分が下に思われることが許せない。誰かに何かを指摘されることが耐えられない。ようし誰にどう思われようがいっちょやってやるぞという腹が据わる瞬間が自信のない人には、ない。
なぜ自信がないのか。自信は二種類ある。一つは地位や実績に由来するもの。これはそれが達成できた人しか手に入らない。こちらの自信は自分より優れた人、もしくはその実績が忘れられたり、またはその肩書きを失うとなくなる。もう一つの自信は自分の行動からくるもの。あの時やりきったという自分、あそこで耐えたという自分。やり遂げた、逃げなかったという履歴からくる自信。これは生涯誰にも奪えない。
自信のない人はどこかで自分自身の人生を素晴らしいと思えていない。頑張った経験がない。最後までやり遂げた過去がない。自分で自分を誇らしいと思った事がない。若い時の努力や困難はこの自信を得るためにあると私は思う。友人と喧嘩でもいい、試験に向けて努力したでもいい、容姿に劣等感がありそれをなんとかしようと頑張ったでもいい。なんでもいいから自分で行き着いてみること。行き着けば馬鹿らしいことにこだわっていたなと思う。そう思いながら必死でやりきった自分自身に少しずつ自信が芽生えていく。
本来の自信とは素晴らしい実績をあげたから手に入るものではない。自分なりに懸命にやり遂げたという実感からくる。自分は自分にしかなれないし、自分を良く見せることなんでできない。だから素のまま、このままの自分をさらけ出すしかない。自信のある人は裸になれる。馬鹿にされることに耐えることができる。
自信のない人は努力をかっこよくやろうとする。だから結実しない。自信は自分自身の中に作る。なりふり構わず、ひたすらにやりきることで、自信は作られる。