ふと数年前のblogやtwitterの履歴を見ていたら、いったい何がそんなに気に食わなかったんだろうというぐらい攻撃的で驚いた。競技でうまくいっていなかったから腹いせだったのかわからないが、しかも断定口調で自分で見ても腹立たしい。今思い返してもあの時は、とにかく世の中に攻撃を仕掛けたくてしょうがなかったという感じだった。
ところで、こういう傾向は私だけかと思ったら、周辺でも数名のアスリートが似た様が経験をしている。現役時代は全く周囲とうまくいかなかったが引退して丸くなって人とやっていけるようになったり、目つきが変わったという人もいる。アスリートだけではなく周辺の人からも似た様な話を聞く。うちの社員は現役時代の様子と今を見比べてどうにも信じられないという。
私の浅はかな知識でいうと、テストステロンという男性ホルモンは競技力に大きく影響する。ベンジョンソンが投与してドーピング違反になったホルモンだ。筋力トレーニングや、体をぶつけるなどのコンタクト、危険な行為を行っている際に分泌されると言われる。
現役選手がインタビューに答えている時、特に試合後の様子を見ていて、ああこれは随分と興奮しているなと感じる時がある。そういう時に話す言葉は普段よりも勇ましいことが多い。試合後に話すと急に落ち着いていたりするが、どちらも本当の本人だといっていいと思う。
私は現役時代のそういった経験から、自分の及び知らない自分の体の内部で起きていることに考えや発想は随分と影響されていて、まるでその結果を自分の揺るぎない考えであるかの様に話している様に感じている。答えを出すに至るそのベースの部分は周辺の環境からの影響や、内部のホルモン分泌に影響されているという考えだ。
いろんな経験を経て、若かったのが成長したというのは多分にあるだろうから、テストステロンの影響がどの程度なのか私はわからない。ただ、少なくとも私自身の考えは随分と変わり、ようやく社会人らしく丸く(少なくとも以前よりは)物事を考えられる様になった。同じ様な出来事を見て、昔は怒り、今は微笑ましく感じるというのは、成長によるものか、それとも衰退によるものか、はたまたテストステロン分泌量の変化によるものか。